星のめぐり合わせのせいなのか、乗っている路線のせいなのかはわからないけど、なぜか電車でおかしな人に遭遇することが多い気がする。残念ながら、かわいい女の子を助けてブランド物のティーカップをもらったことはないけれども。

で、最近はなかなかおかしな人に会わないなぁ、と、ちょっぴり寂しい気持ちで総武線に乗りながらしょんぼりしていると、


ドガーーーーン


という爆音が車内に響き渡って、びっくりですよ。

何かと思って音のしたほうを見ると、どうやら、シルバーシートに座ってる一見普通の小デブ[シゲル(仮名)/23歳(推定)/就職したら負けかな、と思っている(ように見える)]が、自分の脇のドアを思いっきり閉めたらしい。

で、こりゃ久しぶりに大物に出会えたかな・・・と、高ぶる気持ちを抑えながら、近くの観察しやすい座席に移動して見守ること30秒。


ドガーーーーン


・・・・うーむ。
どうやら、シゲル君は、自分の脇のドアを開けられるのが気に食わないらしく、車両間を人が移動するたびに、「ドガーーーン」をやっているらしい。そのもてなさそうな外見以外にも、何か不満でもあるのだろうか。


そんなことを考えているうちにも、また2回ほど、「ドガーーーーン」が発生。
耳を澄ますと、どうやら舌打ちもしているらしい。
さらに彼は、ドアを開ける罪のない人々を「おい、てめぇ、誰に断ってここ通ってんだよ?あ?」という目でにらみつけることも忘れない。
念のために断っておくけれど、ここは総武線の車内であって、シゲル君の家の庭ではない。
まさに匠の領域だ。車内で化粧なんて目じゃない。

お、また一人通っていくぞ・・・あ・・・、自分で静かにドアを閉めて行きやがった。なにやってんの。
「ドガーーーン」をやろうと待ち構えていたシゲル君、振り上げたこぶしを下ろす場所を探しているじゃないか。
人の迷惑も考えろ。
さすがのシゲルさんも、ちょっと恥ずかしそうだぞ。

あ、また一人通った・・・あれ?やらないの?
もしかして、通った人のガタイがいいと、やらないの?
一貫性にかける対応は、野党はもちろんのこと与党内部からも強い非難の対象となっているようですよ。

ふむ・・・
どうやら、15分ほど観察して、シゲル君のパターンがわかってきた。
1.原則として、自分の横のドアを開けられた後は、思いっきり閉めなおす。
2.通ったのが若い女性だと、より派手に閉めなおす。
3.通ったのが強そうな男性だと、見て見ぬ振りをする。
4.一度に大勢の人が通るときは、閉めることができないので、舌打ちしながらとにかくにらみつける。
って感じらしい。


いやぁ、もう一度シゲル君と遭遇することがあったら、ぜひ今度は自分で車両の移動をして、シゲル君の豪快なドア閉めを体験してみたいぞ。