2009年09月

タイトルの通り、別のブログで1年前に書いたエントリーです。
先日の新司法試験の合格発表を機に同じ話題を耳にすることにちょっとおもしろみを感じたので細かい修正を行った上で転載しました。

--------------以下、転載---------------

2008年08月28日

毎号出る度にそこかしこの法務系ブログで取り上げられるBusiness Law Journalの今月の特集は、企業による弁護士の雇用。

合格者の増加に併せて盛り上がってきた話題で、結論はとっくにでてる割には長続きする不思議なテーマの一つです。

その結論ってのはつまり、

  1. 「弁護士」を「司法修習を終えた人」ととらえるのであれば、弁護士だからといって、企業側は無資格者と大きく異なる基準・待遇で採用したくない。その一方で、それを良しとする「弁護士」は(少なくとも今のところは)あんまりいないので、採用例も延びない。
  2. 「弁護士」を「弁護士としての仕事をこなせる一人前の弁護士」ととらえるのであれば、一部の企業を除いてそもそもそんな人材は不要だし、その一部の企業はすでに「弁護士」の雇用を完了してるから、採用例の増加にはあんまり寄与しない。

といった感じ。

考えてみれば、弁護士と法務部の仕事はかなり異なるわけだから、当然といえば当然なんだけど、なまじ両者とも法律関係の仕事だからか、しょっちゅうこの話題が蒸し返される、と。

せっかくだから、企業内公認会計士の雇用(@経理部)とか、企業内社会保険労務士(@人事部)の雇用とか、企業内行政書士(@法務部)の雇用も特集してあげればいいのに。

という冗談はさておき、きっと今後もしばらくは、企業による弁護士(というか、司法試験合格者)の採用は特別扱いで注目され続けるんだろうし、そうであるうちは、無資格者の法務部員もまだその地位を脅かされることはないはずだ。

怖いのは、高度な法律知識、論理的思考力、法律事実の抽出力を持った司法試験合格者が、弁護士の仕事ではなく、法務担当者の仕事に食指を伸ばして来たときで、そうなったらおいしい仕事はどんどん無資格者の手をすり抜けていくことになるんじゃないかと思う。だって彼らの基礎能力は高いんだから。

でもまぁ、そのころにはきっと、司法試験合格者の雇用は、「弁護士の雇用」じゃなく、「弁護士にならない司法試験合格者達」みたいなトピックの中で語られることになるんだろう。

Business Law Journalじゃなく、NEWS ZEROあたりで。

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現在、お声掛け頂いた方と調整中につき、募集は一旦中止します。

Mac提供者募集のお知らせ

以下の条件でMacをkataにご提供いただける方を募集します。

    対象端末(iPhoneアプリの開発に必要なハードウェア)
  • Intel MacのMac Bookと
  • iPodTouch

    ※端末のスペック、状態によって、現物確認後にお断りさせていただく可能性もございます。
    支払方法
  • 対象端末のお引渡し後、私はiPhone向け六法ソフトウェアの開発に着手します。
  • 当該ソフトウェアの開発完了後、App Storeにて販売し、得られた対価の一部(対象端末のSofmap買取価格までは80%/それ以降は20%)を、対価の額に到達するまで原則毎月お支払いします。
    開発するソフトウェアの機能概要
  • 法令データ提供システムに掲載されている法令に直接アクセスする機能
  • アクセスした法令をiPhoneに保存する機能
  • 保存した法令にアクセスし、オフライン時でも法令を閲覧できる機能
    契約が途中で終了する場合
  • 対象端末のお引渡し後、6ヶ月が経過してもAppStoreでソフトウェアがリリースされない場合、またはAppStoreでのソフトウェアのリリース後、8ヶ月が経過しても、総お支払額が対価の額に満たない場合、ご提供者は対象端末の返還を受けるとともに、本契約を終了させることができます。(対象端末は現状有姿での返還となります。また、本契約終了後は対価のお支払いを受けることはできません。但し、既にお支払済みの対価が有る場合であっても、これを返還する必要はございません。)
  • AppStoreでのソフトウェアのリリース後、8ヶ月が経過しても、総お支払額が対価の額に満たない場合、開発者は、対象端末を返還することを条件に、本契約を終了させることができます。(対象端末は現状有姿での返還となります。また、本契約終了後は対価のお支払いを受けることはできません。但し、既にお支払済みの対価が有る場合であっても、これを返還する必要はございません。)
  • 相手方の契約違反が一定期間後も是正されない場合、契約を解除することができます。
    【重要】想定されるリスク
  • 開発担当者(kata)は、現時点でiPhoneアプリの開発のために必要な知識(Objective-C、iPhoneアプリの限界など)を持っていないため、ソフトウェアのリリースまでに時間がかかる可能性があり、また最悪の場合、完成までこぎつけることができない可能性すらあります。(6ヶ月経ってもリリースされない場合は、対象端末を返還させ、契約を終了させることができます。)
  • LAW launcherの売り上げが悪い場合、対価の全額が支払われるまで時間がかかる可能性があります。(リリースから8ヶ月内に対価の全額が支払われなかった場合、開発者が対象端末を返還するとともに契約を終了させる可能性もあります。)
  • 対象端末の返還が発生した場合、端末に故障等が生じていたとしても、原則として開発者に責任を追及することはできません。(もちろん、丁寧に取り扱うよう注意はいたします。)



主要な条件は上記の通りです。

実際に対象端末をご提供いただける方とは、契約書を締結いたします。(契約書の締結前に、契約内容を詳しくご説明します。)
契約書案はこちら
※契約書案に疑問点、おかしな点がございましたらご指摘ください。

その他、ご不明な点がございましたら、コメント欄またはkataxとyahoo.co.jpをアットマークでつないだメールアドレスまでまでお問い合わせください。
※冗談っぽく見えるかもしれませんが、100%本気です。

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(今回はtwitterを使っていない方には全く無関係の話題です。)

さて、ご存知の通りtwitterには、RT(Retweet)という文化があって、これはもともと「お、このtweetいいね!」等の理由で、tweetをやまびこのように伝播させる行為なんだけど、どうやらわが国のtwitter事情では、RTは「この発言に対するリプライですよ。」ということを明示するために使われていることのほうが多いように感じる。

これは、同じデータ容量でより多くの情報を伝えることができる日本語の特性によるものなのか、つながってる感を重んじる国民性によるものなのか、それとも全然別の理由によるものなのかはわからないけど、とにかくまぁ、RTが当初のRTとは異なる用途に利用されていることは疑いようの無い事実ではあるはずだ。違ってたらごめん。

で、だ。

これだけであれば、所変われば、だね。で済む話ではあるんだけど、RTを返信元の特定に使う場合、本来のReTweetとしての機能を期待していないRTer(わかりづらくてごめん)は、文字数の都合で適宜RT元の発言を圧縮(改変)しちゃう人が少なからずいるように感じる。

これは、「・・・(自分の発言)RT: @katax そのしとどに濡れぼそった菊...」みたいになるより、「・・・(自分の発言)RT: @katax 菊の花に雨露がついて綺麗」って表示された方が、返信元の特定としての機能が優れているからで、そのこと自体はすごく気持ちはわかる。

気持ちはわかるんだけど、それでも、読んでる方からすれば、RTはもともとRetweetであったわけで、当然kataxは「菊の花に雨露がついて綺麗」って発言したんだろうなと思っちゃう(kataxをfollowしてない人は特に)んだよね。


で、これってなかなか無視できない問題をはらんでいると思う。
俺が言いたかったのは「しとどに濡れぼそった」のところなんだよ!みたいにね。

もちろん、RTは本来そんな風に使うものじゃないと啓蒙するのも手ではあるけど、抜粋したいというニーズがある以上、ニーズの逃げ場を用意してあげなければきっと効果は薄いはずだ。

そんなわけで、私としては、改変RTの解決策として、発言元を抜粋するときは、RTじゃなくて、QT(QuoteTweet/引用Tweet)に続けて引用を行うことをここに提唱します。

RTだって、もともとは誰かが始めた習慣が定着しただけなんだから、QTだってその気になればRTと並ぶ存在になる可能性は充分ある・・・と思う。

どうでしょうか。

※推敲しないでアップしちゃうので、後で文章を修正するかもしれません。ご了承ください。

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そろそろ32歳になる。

32歳だよ、32歳。

ちょっと前までは100年経っても32歳になんてならないと思っていたけど、どうやらそうでもないらしく、残念ながら、僕の31歳は、もうすぐその寿命を終える。

32歳と言えば、それはつまり大学を卒業してから10年経つということであって、昔誰かが言っていた「25過ぎたら早いぞ」という言葉が今更ながらつくづく身にしみる。

「まるで昨日のようだ」はさすがにいいすぎだと思うけど、「まるで2年前くらいのようだ」だったら、むしろ事実よりもそっちの方がしっくりくるようにすら感じさえする。

10年前は同じ土俵に立っていたはずの彼らや彼女たちは、アナリストとして鋭い未来予測を立てたり、NY弁護士の資格を取って大手事務所のパートナーへの道を疾走していたり、コンビニでバイトしていたり、パチスロのデータ収集に夢中になっていたりと、もう「僕たち」という括りではまとめられないくらいに散り散りになっているんだろう。(そういえば、最近全然連絡とってないな)

思えば僕も、この10年でいろいろな経験をした。

グッドウィルで日雇いのバイトもしたし、コンビニでレジうちもしたし、海外にはじめて行った。転職もしたし、親に勘当されたし、仲直りもした。結婚もしたし、役所に離婚届を取りに行ったこともあったし(幸か不幸か提出には至らなかった)、出産に立ち会ったし、親しい人の死にも立ち会った。

思い返せばいろいろ後悔することもあるけど、昔に戻ってもう一度やり直したとしても、今よりもっとうまくやり遂げる自信は、そんなには無い。

ということは、きっとまぁそれなりにいい10年間だったはずだ。と思う。

次の節目は・・・干支で三回りということで、36歳かな。

二回り前は12歳で、自分に無限の可能性があると信じていた頃。一回り前は24歳で、無職というか、ひも同然だった頃だ。

今までは、過去の1年とこれからの1年は大体同じくらいの重みを持っていたけど、もしかするとこれからは、これからの1年は過去の半年分くらいの価値しか持たないのか知れない。

36になって「あれ、4年間何やってきたんだっけ?」という後悔に苛まれないよう、新しい経験に積極的に身を投じてみようと思ったりした。

なんか、当初書こうと思ってた内容と全然違うこと書いちゃったな。

まいったな。

ま、いっか。

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訴訟を担当することになったら、何をおいてもまず最初に読むべき一冊として確固たる地位を(少なくとも僕の周りでは)築いている法務担当者のための民事訴訟対応マニュアルに続いて、田路先生が法務担当者向けの民法本をお書きになられたのでご紹介。

タイトルは、法務担当者のためのもう一度学ぶ民法(契約編)です。


・この本の何が優れているか
”法務担当者のための民事訴訟対応マニュアル”の最大の魅力は、それを読むだけで「訴訟を提起され後、いつ、何をすべきなのか」を把握できるという点でした。

ってことは、”法務担当者のためのもう一度学ぶ民法(契約編)”は、それを読むだけで「契約審査に関し、何をすべきなのか」を把握できちゃう・・・わけではないです。
ただその代わり、この本には、従来の契約法務本にはなかった「契約実務のOJTでは得ることの難しい”法律知識”を学べる」という得がたい魅力があります。

契約法務の担当者は、日々怒涛のように押し寄せる案件の荒波に揉まれながら契約書を作成・修正するスキルを身につけていくのですが、その半面、契約の前提となる法律知識を学ぶ機会はとても限定されています。
しかも、研修を通じて知識を得ようとしても、そもそも研修で取り上げられるテーマは規制法や特別法が中心で、最も基本となる民商法について実務的な知識を得る機会はとても少ないのが現実です。

これは、民商法の知識の位置づけが「法務であれば当然持っているべき基礎知識」だからなのかもしれませんが、「民商法?そんなもん基本だろ。」という法務担当者は、実はそんなに多くはなく、さらに、契約書が実際に裁判の場に引きずり出されるのはかなりレアケースであるため、法律知識を持っている方であっても、その法律知識が、具体的にどのように適用されているのかまでを身につけている方は、もっと少なくなるはずです。
(損害賠償責任の範囲に関する交渉で、「民法416条に反します」という驚愕の反論をされたことありませんか?僕はあります。2回も!)

この本は、そんな悲しい現実を改善できる、数少ないアイテムの一つだと感じました。

もちろん、この一冊で民法のすべては網羅されてはいない(例えば、債権総則の第一節(債権の目的)は、実務上あんまり使わないという理由で飛ばされてますし、物権に至っては個別事案を通じて触れられているに過ぎません)ので、右も左もわからないという段階で読んでもあまり効果は無いかもしれませんが、「法律の”ほ”ぐらいまでは触れたことがあるよ」という方が読むと、質のいい研修を受けたような読後感を得られると思います。
(実際、この本を頭から朗読するだけで、法務担当者向けの初級研修として成立してしまう気すらします)

その他にも、
  • 法律学上の重要性ではなく、実務上の重要性に基づいてメリハリがつけられている
  • 契約の成立から履行、終了そして執行まで、契約の一生を追う形式で構成されているので、自分が何を学習しているのかを見失わずに読み進められる
  • 適用される条文が適宜差し込まれているので、各条文がどのように適用されるのかをイメージできる。
  • 各章の冒頭の設問や豊富な裁判例の紹介を通じて、具体的な場面を想起しながら法律問題を考えることができる
    といった優れた特徴を持つを含む本書は、法務に配属されたら、何をおいてもまず最初に読むべき一冊として、当社内で受け継いでいきたいと思います。

    目次
    ■第1章 企業法の体系と民法
    ■第2章 契約締結前の法律関係(信義誠実の原則の問題)
    ■第3章 契約の締結−−意思表示と代理(民法総則の問題)
    ■第4章 契約の解釈(契約総論の問題)
    ■第5章 債権の効力と消滅(債権総論の問題)
    ■第6章 取引の終了
    ■第7章 契約を巡る紛争解決(裁判と執行の問題)

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    今日、ふとしたきっかけで特許を受ける権利の出願前における承継の対抗要件が「特許出願」である(特許法34条1項)ということを初めて知って、とても驚いた。

    もちろん、それは出願が対抗要件だってことについてじゃなく、自分がそんなことも知らずにしゃあしゃあと知財がらみの契約についてあれこれコメントしていたことについて、だ。

    そりゃ、実務上は特許を受ける権利の二重譲渡なんてものすごいレアケースで、実際にその知識が生かされる場面はとても限定されるんだろうけど、そうだとしても対抗要件という超基本的な(しかも真正面から法律に規定されている)事項についての知識を持っていないという事実、そしてそのことについて今まで気づかなかったという事実は、心底驚き、恐怖を感じるに充分なインパクトを持っていた。
    だって、言ってしまえば、登記で対抗要件を得られるって知らずに不動産売買の契約を取り扱ってたようなもんでしょ、これって。
    やばいよ。


    考えてみれば、僕は知財関連の法律を体系立てて勉強したことはなく、せいぜい実務を通じて必要になった知識をちょこちょことつまみ食いしていただけなわけだから、大きな穴がぽっかり開いているのは不思議じゃない、というか、そう考えた方が自然な状況だし、今回発覚したこと以外にも、きっと聞く人が聞いたらびっくりしちゃうような知識の欠落がそこかしこに潜んでいるのだろうと思う。

    最近組織改変があって、今まで別の部署に所属していた知財担当の方が目の前に引っ越してくるというナイスタイミングでもあるし、ここらで一念発起して知財の勉強をちゃんとしてみようかと思う。


    しかし・・・知らなかったなぁ。ほんとに。
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