最初に断っておきますと、これは僕自身の個人的な問題であって、人の考え方とか報道内容とかに何か言いたいという趣旨ではありません。

さて、僕は去年の3月に当時の勤務先に辞意を伝え、4月に実質的な最終出勤を済ませ、5月は非常に暇でした。
給与をもらう立場の人間としては、都内有数の暇人だったと思います。
去年の5月ですよ。5月。
全てが混乱して、あらゆるものが足りていなかった時期です。

当時、僕も「今東北に行くべきなんじゃないか」と日々思っていました。
ですが、僕は結局行きませんでした。

理由はいろいろあるのですが、全て自分と自分のまわりの事柄に起因するもので、自分の気持ち一つでどうにでもなることでした。
今でも、当時東京に居続けたことに強い後悔を覚えます。

僕一人の力で何かを変えられた時期ではなかったでしょうから、それはつまり僕自身の問題です。
つまりは、身もふたもない言い方をしてしまうとほとんど自己満足なのです。
ただ、素直な気持ちで今後ずっと続く震災復興に向き合うためにはそうしておく必要があるものでした。

発生から1年を迎え、最近増えてきた震災関連の特集では、「絆」とか「助け合い」という言葉を良く目にします。
これらの言葉は、僕が当時「自分がすべきだと思ったことをしなかった」という後悔を鮮烈に呼び起こします。
去年の5月、僕は何かしておくべきだったんです。やっぱり。
自分自身の問題として。