2013年12月

2013年も、もうそろそろ終わりですね。
今年一年を振り返ると、何をおいてもやっぱり 良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方の執筆に参加させていただいたことが最大の出来事だったと思います。
自分で言うのもなんですが、ウェブサービスをリリースしようとされている方や、今まさにウェブサービスを運営されている方にはきっと役に立つ一冊ですので、ぜひお手に取っていただければと思います。

また、「人に仕事を教える」ことにどっぷりつかることになり、その反射として自分の仕事を見つめ直した一年でもありました。

あとは、Advent Calendarですね。
ご参加いただいたみなさん、師走のお忙しい時期にも関わらず快くご協力いただき、ありがとうございました。

なんてことをつらつら書いているうちにもう2013年が終わってしまいそうなので、この辺で。

今年一年、お世話になりました。
来年もよろしくお願いします。

除夜の鐘の順番待ちをしながら。
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このエントリーは法務系Tips Advent Calendar 2013の25日目の記事です。

今回の法務系Advent Calendarは、一人でもいいからこれをきっかけにブログを始めてくれる方がいらっしゃったら嬉しいなと思って企画したものなので、最終日は「みんな、ブログ書こうぜ」をテーマにしたエントリーにしようと結構早い段階から考えていました。
というわけで、Tips的な色合いはだいぶ薄いですが、法務系Tips Advent Calendar25日目のはじまりはじまりー



実はこのブログ、2004年の1月が開始月なので、ぼちぼち10周年を迎えることになります(このエントリーを書くために開設日を確認したときに気づきました。奇遇!)。とはいえ、もともとこのブログは単なる暇つぶしで始めたものに過ぎなくて、それゆえに、開始から数年間はチラ裏日記+α程度の、しかも特段読んでおもしろいわけでもないことしか書いていませんでした。
そして、開設後1年ちょっとでチラ裏日記の更新に飽きた僕は、実に恥ずかしいことにブログの引退宣言をしました。チラ裏ブログなのに。自意識過剰にも程があります。
ただ、実際にブログを止めてみると、何となくもったいないような、寂しいような気分がぼんやりと湧いてきました。とはいえ、今までのようなチラ裏日記ではまたすぐに飽きてしまう。
そんなわけで、引退宣言からわずか1ヶ月でブログの更新を再開しつつ、それ以降は、チラ裏ではない、「読む人にとって価値のある情報」を書こうと意識するようになったのです。
そして、この「読む人にとって価値のある情報」への意識が高くなって行くことに伴い、ブログは僕にとって有用なツールへと徐々に変化していきました。

ブログがもたらしてくれる利点には様々なものがありますが、その中でもこの3つは僕にとってはとても重要でした。
(1)自分の知識や経験が足りていないことを実感できる
実際にやってみると実感できるのですが、読む価値のある文章を書こうとすると、普通の人はすぐにネタ切れになります。それはもう、想像以上の速さで。場合によっては1本書いただけでネタ切れなんてこともあるかもしれません。
そして、「自分は読む価値のある文章のネタをそれほど持ちあわせていなかった」という事実に直面することは、特に毎日忙しく仕事をこなしていればいる程忘れがちな「このままじゃマズい」というポジティブな焦りを産み出す源泉となります。

(2)経験を知見に変えるきっかけになる
業務を通じて積んだ経験を汎用的な知見に昇華させようとする場合、「案件特有の事情を取り除き、汎用的に使える情報を抽出する」というステップを踏むことになるのですが、その過程でそれまで気に留めていなかった問題点や、派生的な論点に気づくことも少なくありません。
とはいえ、日々実務に追われているとこのような処理にはなかなか手を付けられないものなので、ブログはオフタイムに実務を振り返る良いきっかけになってくれます。

(3)文章力が上がる
人に見られる文章をたくさん書くだけで文章力は(少なくともある程度のレベルまでは)自然と身に付いていくものだと思います。
そして、まとまった文章を書く場としてはブログはうってつけです。
書くのに誰の許可を取る必要もない。字数制限もテーマの制限もない。内容に多少間違いが含まれていても偉い人に怒られることもない。
それでいてある程度は人に読んでもらえる。
こんな場所はブログ以外にはちょっと思い浮かびません。


いかがでしょうか?ちょっとは「ブログ書いてみようかな」という気になりましたでしょうか?

こんな小難しい理屈をこねなくても、道端に距離標を立てるように、その時その時の「現在の自分」をブログに記録しておくことは、後で振り返ったときにとても楽しいものです。この楽しさは、アルバムを開いて昔の写真を眺めるときのそれと似ています。
また、過去の自分がどんなだったのかがわかるということは、成長の度合いを測ることができるということでもあります。何しろ成長は、過去の自分と現在の自分とを比較することでしか測ることができないものなのですから。

さてさて、ちょうどキリもいいですし、早速来年の1月から始めてみましょうか。
きっと楽しいですよ。
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このエントリーは法務系Tips Advent Calendar 2013の21日目の記事です。



このエントリーは、Google Appsを導入していない企業や事務所にお勤めの方にはあまり意味のない内容になっています。予めご了承ください。

0.導入
Google Appsに含まれるGoogle Driveには、「フォーム」を作成する機能が含まれています。
この「フォーム」が本来想定している用途は、お問い合わせフォームやアンケートフォームのように、不特定または多数の対象者から広く情報を集めるというものなのですが、実はGoogle Apps Scriptという、JavaScriptをGoogleが拡張したスクリプト言語と組み合わせることで、簡単な「依頼受付システム」の入り口にすることも可能です。
とはいえ、これだけではさっぱりイメージが湧かないと思いますので、実際にサンプルを作ってみました。
今回は、このサンプルをベースにGoogleフォームとGoogle Apps Scriptを利用した「依頼受付システム」のご紹介したいと思います。

1.サンプル
※あくまでサンプルなので、メールアドレスは10 Minute Mailなどのサービスで取得したものを利用することをお勧めします(公開設定のスプレッドシートに記載されてしまいます)


(1)Googleフォームから送信された情報がスプレッドシートに記録される(Googleフォームが元々備えている機能)
※Google Apps for BusinessのGoogleフォームではログインID(メールアドレス)を自動取得するよう設定できるので、フォーム上で依頼者のメールアドレスの記入を求める必要はありません。

(2)フォームからスプレッドシートに情報が登録されると、予めスプレッドシートのスクリプトとして組み込み、フォームから申請を受け付けた際に自動実行するよう設定しておいた「requestReceived」という関数が自動実行される。
【フォームから情報を受け付けた際に自動実行するスクリプトの設定方法】

WS000071

WS000072


(3)requestReceivedが、管理簿用の別のスプレッドシートに必要事項を転記しつつ、依頼者のメールアドレスと処理担当者のエイリアス(今回はrequestreceive20131211@googlegroups.com)に受付メールを送付
ちなみに、requestreceive20131211@googlegroups.comに送付されたメールはこちらから確認可能


なお、Google Apps Scriptを利用すると、上記の処理の他にも、例えば「Googleドライブ上に依頼者と処理担当者が共同編集者に設定されたフォルダを自動作成する」とか、「管理簿上のデータ(例えば仕掛り案件数など)を読み取って受付メールに記載する」などの処理も比較的簡単に実現することが可能です。

JavaScriptを一度も触ったことがないという方にとっては一見意味不明かもしれませんが、難しいこと、複雑なことは一切していませんので、ちょっとした知識を身につけるだけで何をやっているかはすぐにわかるようになるはずです。
わからないなぁという方も、この機会に冬休みの課題としてJavaScriptを触ってみてはいかがでしょうか。
→Codecademy(http://www.codecademy.com/ja/tracks/javascript
→ドットインストール(http://dotinstall.com/lessons/basic_javascript

2.requestReceivedのコード
https://docs.google.com/document/d/1FFBMdX_bCT0CElJu-dSDSklFswR_rNRCIw3OdO88Qsk/edit

3.フォームで依頼を受け付けることで得られるメリット
ここまで読んで、「こんなめんどくさいことをしなくてもメールで依頼を受け付ければいいじゃん」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんので、メールでの依頼受付では実現できないメリットに触れておきたいと思います。

(1)必要な情報を効率的に収集できる
フォームには「必須記載事項」を設定できるため、「依頼時に必要な情報が揃わない」という状況になるのをある程度抑制できます。例えば謄本請求依頼を受ける際に「現在事項?履歴事項?」「コピーでOK?」「3ヶ月以内縛りあり?」といった情報が依頼時についてくるようになるのです。

(2)管理簿を自動作成できる
管理簿を作ることで、業務の繁閑期や担当者の処理件数などの分析や、仕掛り案件の状況把握が容易になりますが、その一方で、管理簿に全ての受付案件を登録することは面倒です。
フォームとGoogle Apps Scriptを組み合わせることで、この管理簿への登録処理の多くを自動化することが可能になります。

(3)依頼の見落としを防げる
メールによる依頼は、他のメールに埋もれて見落としてしまう可能性がありますが、フォームとGoogle Apps Scriptを組み合わせることにより、
1.管理簿に自動的に転記される
2.所定のタグを本文や件名に埋め込むことにより、非常に精度の高いメール振り分けが可能になる
という2点から、依頼を受けたのに見落としていた、という事態を防ぐことができます。

(4)依頼者の安心感につながる
一日に何件も新規依頼を受け付ける場合には、受け付けた時点で受付メールを手動送信するのは面倒です。
他方で、依頼後になんのリアクションもないと、依頼者は「依頼した件、ちゃんと処理を開始してもらえたのだろうか」という不安を抱くものです。
フォームとGoogle Apps Scriptを組み合わせることで受付メールを自動送付できるようになるため、依頼者の安心感にもつながります。

(5)組織としての対応が容易になる
メールは基本的に個人が個人に送付するものなので、メールで依頼を受け付ける仕組みでは、どうしても自分の知っている担当者個人に宛てて依頼をしてしまい、担当ローテーションの妨げになってしまったり、ノウハウの属人化の一因になってしまう可能性があります。
フォーム経由の依頼は「個人宛て」のイメージを伴わないため、組織としての対応が容易になります。


やっていることは単純なので、最初の一歩さえ踏み出してしまえば思いのほか簡単に扱えるようになるGoogleフォーム+Google Apps Scriptでの依頼受付システム。
プログラミングが必要というだけで毛嫌いせずに、ぜひチャレンジしてみることをお勧めします。

上記のメリットの他にも、事前の準備をせずに手っ取り早くプログラミングの楽しさを味わえるという点も見逃せないポイントです。


というわけで、法務系Advent Calendar21日目は以上で終わりです。
明日はyoucutherhairさんです。
よろしくおねがいします〜
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【法務系Tips Advent Calendar 2013】契約書「ひな型」再考〜どこまで用意するべきか? - bizlaw_style
を拝見し、
以上、「法務系Tips Advent Calendar」の議論の盛り上がりを機会に、「契約書ひな型」というテーマについても、各社(各所・各人)の取組みや考え方を可能な範囲で共有できたら、なかなか面白いのではないかと思い、とりあげてみました。
との呼びかけに呼応して、自分が日常業務で利用している条項集のサンプルを取り上げてみようと思います。

ちなみに、モノはこんなかんじです。
WS000075



契約書をドラフトする際は、前文・結び文も含めて基本的にこの条項集からコピペしています。
つまり、別の契約書を一部修正する方法で契約書を作成することは、私の場合は基本的には行いません。(例外は、案件間の条件面の相違がほとんどないことが明確な場合や、条項集が想定していな特異な契約をドラフトする場合くらいです)、
ひな形は、そのまま相手方に提示するものであって、それをベースに別の契約書を作成するものではない、というスタンスです。

ひな形であれ、他の案件で実際に使った契約書であれ、既に契約書の体裁で存在しているものをベースにする場合は、形式面での修正漏れや、他の案件特有の条件の混入当該案件にのみ必要な条件を落としてしまうといったミスが発生しがちでしたが、コピペ用途に最適化した条項集を利用するようになってからはこのようなミスはずいぶんと減りました。

そのまま相手に提示できる定型的な契約書面についてはひな形でひと通り揃えておき、案件ごとにカスタマイズが必要な契約書の作成時や相手方から契約書案を提示された場合は条項集で対応するというのがミスの低減と効率化のちょうどいい落とし所じゃないかと最近は思っています。

で、次のステップとしては、安全にカスタマイズできるひな形、つまり契助的なものの活用ということになるわけですが、これをGoogleフォームを使って自前で作ってしまおうという試みに近々チャレンジしてみようと思っています。

ではでは。
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このエントリーは法務系Tips Advent Calendar 2013の1日目の記事です。



いよいよ始まりました法務系Advent Calendar。
いつものこととはいえ今回も事前調整ゼロで見切り発車したわけですが、いやぁ、なんとかなるものですね。この世界は優しさで満ち溢れているようです。

さてさて、早速ですが、本題に入ります。
今日のテーマは「ランチャーアプリ『Launchy』を使って快適な法務生活を送ろう!」です。

1.Launchyって何よ
Launchyの基本的な機能は、ランチャーというからには当然ではありますが、「指定されたファイルを開く」というもの。
一般的にランチャーというと、メニューから開くファイルを選択する「メニュー型のランチャー」と、キーボードでファイル名を打ち込んで開くファイルを選択する「コマンドライン型(キーストローク型)のランチャー」の2つに大きく分けることができますが、Launchyは後者の「コマンドライン型のランチャー」です。
Launchyを起動すると、Alt+スペース(僕はCtlr+スペースの方が使いやすいので変更してます)でLaunchyの検索ウィンドウをポップアップさせることができるようになります。
そして、その検索ウィンドウに「chr」と打つとGoogle Chromeがサジェストされ、エンターを押すとChromeが立ち上げることができるといった具合に利用します。
Launchyが対象とするのはファイルだけではなく、ウェブページやコントロールパネルも含まれます。

2.で、そのLaunchyと法務の業務がどう関係すんの?
アプリケーションを立ち上げるだけなら、正直なところ法務にとってコマンドラインランチャーを使う意味はあまり大きくはないかもしれません。
必須アプリケーションであるブラウザもWordも、朝から晩まで起動しっぱなしですもんね。普通。せいぜい、マウスに手を伸ばさずにPDICを立ちあげられるくらいでしょうか。
ですが、ファイルやフォルダの命名規則をしっかり定めている会社では、こいつが法務業務で大活躍することになるわけです。

3.え?とういうこと?
抽象的な話ではイマイチわかりづらいと思うので、とある会社の話を具体例にします。
その会社では、リーガルチェックを受け付けると自動的に「管理簿への登録」「採番」「共有フォルダ作成」が行われます。
そして、その共有フォルダのフォルダ名は、「【管理番号】相手方名_案件サマリー」と設定されます。「【123】株式会社ホニャララ_占い師へのコンサルティング契約」みたいな感じですね。
んで、Launchyの設定で、共有フォルダの親フォルダを検索先として設定しておくとしましょう。
するとどうなるかというと、「この前返してもらった株式会社ホニャララとのコンサル契約になんだけど、占いが外れた時の損害賠償責任についてちょっと聞いていい?」なんて内線がかかってきたとき、「Alt+スペース」→「ホニャララ」で、「【123】株式会社ホニャララ_占い師へのコンサルティング契約」のフォルダがサジェストされ、即座に契約書案を確認できる状態になるわけです。
WS000065

もちろん、「ホニャララ」が付くファイルやフォルダが複数あれば複数サジェストされてしまいますが、その会社ではフォルダ名と同じものを案件のやり取りのメールの件名にするというルールが徹底されており、「それって何番のホニャララ案件ですか?」と聞くと「123のやつ」と答えが帰ってくるので、今度は「Alt+スペース」→「123」でドンピシャのフォルダがサジェストされます。

さらに、その会社では、締結済みの契約書は全てPDF化され、「管理番号_締結日_社名_タイトル」というファイル名が付されることになっています。
ということは・・・もうわかりますよね。「去年の今頃ホニャララと締結した業務委託契約の期間を2ヶ月延ばして対価を1.2倍にする覚書を作って」という依頼を受けたとき、原契約を2秒で探せるわけです。それどころか、Launchyは1行電卓の機能もあるので「対価975万円の1.2倍を知りたい」場合には、「Alt+スペース」→「975*1.2」と打ち込むと、Launchyのウィンドウ上には「1,170」と表示されているというわけです。(+エンターでクリップボードにコピーされます)
WS000063

細かい話ですが、よく使う2号文書の印紙税額のリストはinshi.txtというフォルダに転記してあるので2秒で印紙税額を確認できますし、ウェブページを登録できるプラグイン(weby)にグループミーティング用資料のGoogleスプレッドシートのURLを登録しているのでこちらも2秒で更新に取り掛かれますし、Googleと打った後にTabでGoogle検索もできます。

4.そこまで言うなら使ってみるか・・・
Launchyは、http://www.launchy.net/からダウンロードすることが可能です。
スキンを適用することで見た目をガラッと変えることもできるので、ぜひ自分好みのスキンを探してみてください。(僕は、Loupeというスキンを愛用してます。)

というわけで、法務系Advent Calendar一日目は以上で終わりです。
二日目は「世界が滅びても毎日更新されるのではないか」とまことしやかにささやかれているdtkさんです。
よろしくおねがいします〜
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