javascriptプログラマのレベル10 : tech.kayac.com - KAYAC engineers' blogを読んで、法務でも作ってみたら面白そうだと思ってやってみました。
ただ、法務と言っても僕が知っているのは契約法務の世界だけなので、契約法務限定になります。あしからず。

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レベル1:
契約書の記載内容が契約条件となることは知っていますが、それ以外のことは何も知りません。
過去取り扱った契約書を流用することはできますが、契約内容を理解していないので、必要のない条件や不適切な条件まで流用してしまうことがあります。
また、契約条件の有機的な繋がりを理解していないため、流用にあたって変更を加えた際に矛盾が生じてしまう(文中と記名欄とで会社名が異なる、有効期間と締結日が全く違う、など)ことがよくあります。
契約と契約書を同じものだと思っています。
訴訟が提起されると「倒産」という二文字が頭を過ります。

レベル2:
口頭でも契約が成立すること、にもかかわらず契約書を取り交わす意味について理解しています。
また、秘密保持や合意管轄などの基本的な条項の趣旨は理解していますが、各条項で用いられている法律用語や特殊な用例の意味まではしりません。(期限の利益の喪失というサブタイトルを見て、日本語として破たんしていると感じる。対当額という単語を見て、誤字だと感じる。悪意という単語を見て、俺はそんなに悪い奴じゃないと憤慨する。など。)
訴訟が提起されると、大変なことになったな、とへこみます。

レベル3:
契約書で用いられる、日本語として不自然な言い回しの意味を理解しています。
素直な日本語で書くよりも、日本語としては不自然な専門用語で書いた方が、簡単かつ正確に条件を規定できることを理解できていますが、0から条項案をドラフティングすることまではできません。
弁護士の力を借りる必要がある場合に、自社の顧問弁護士にまともな依頼をすることができます。
また、弁護士からの回答を読んで、何を言わんとしているかも概ね理解できます。
訴訟が提起されると、とりあえず弁護士に連絡しようと思います。

レベル4:
民法・商法に関する知識の習得を始めます。また、契約書に書かれている条項の意味は一通り理解できます。
初級法務担当者向けの研修だと退屈に感じるようになります。
訴訟が提起されると、とりあえず訴状を一通り読んでから弁護士に連絡します。

レベル5:
民法・商法に関する基礎的な知識を有しています。また、契約書に含まれる問題のある条件について、修正案を作成することができます。
弁護士の力を借りる必要がある場合に、案件によって依頼する弁護士を選択できます。
訴訟が提起されると、まず社内の誰を巻き込むべきかを考えながら訴状を読みます。

レベル6:
民法・商法に関する知識を有しており、また民事手続法や自社の関係する特別法・業法に関する基礎的な知識を有しています。
契約書の中に散らばった複数の契約条件間の論理的な矛盾に気づくことができます。
契約書を0からドラフティングすることができます。
内容がこってりしていない法務担当者向け研修には物足りなさを感じてしまいます。
訴訟が提起されると、わくわくしてきます。

レベル7:
同じ相手方と過去に締結した契約や、関連する別の契約との平仄まで考慮に入れて契約条件を検討することができます。
また、修正案を作成する場合は、実務上の問題が生じないレベルの妥協点を念頭において柔軟にふるまうことができます。
さらに、相手方の法務担当者・弁護士との交渉に立ち会い、その場で折衷案や落とし所を提案することもできます。
相手方から出された契約書案は、大抵自分が書いた契約書案よりも(有利不利の問題ではなく)出来が悪いと感じます。
訴訟が提起されると、「訴訟提起するのは構わないけど、なんで今なんだよ。」と憤りを感じます。(但しいつでも)

レベル8:
立証責任のレベルで条件を調整できます。また、一見同じように見えて、手続法上は大きな違いの出る条件を設定することもできます。
社外の法務担当者向けの研修で講師を務めることができます。
訴訟が提起されると、相手方の代理人を見て、今後の流れを予想してみたりします。

レベル9:
もはや個別の契約書のチェックを自ら行うことはあまりありません。合併や大型の共同開発などの案件で、名指しで担当することを求められます。
暇な時に法改正があると、無駄とは知りつつパブコメを送ることもあります。
忙しい時の法改正は、パブコメを送ろうとは思いますが、気づくと期限が過ぎています。
業界団体等の法務関連のワークグループに呼ばれます。
書籍執筆の依頼を受けます。
訴訟は、おもしろそうな案件かどうかが最大の注目点になります。

レベル10:
法律関係の雑誌に連載を持つようになります。
研修で講師を務めると、名前で受講生が集まります。
書籍が名前で買われるので、出版社に重宝されます。
転職したことを伝えていない人にも、なぜか転職したことが知れ渡っていたりします。

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昼休みに思いつくままちゃちゃっと作ったので、レベル間のバランスや内容は結構適当です。
おかしなところがあったらツッコミお願いします。

ところで、コーポレート法務でレベル10を作ったらどんな感じになるんでしょうか。
他にも、弁護士のレベル10や裁判官・検察官のレベル10なんかもあったら見てみたいですね。

ではでは〜