今朝、ITエンジニアのための契約入門が無事リリースされました。
iTunesのページはこちらから
 ↑ iTunesがインストールされていない場合はブラウザで閲覧可能です。

エンジニアの方はもちろん、プロが関与しない電子書籍のクオリティはどんなもんか気になる方も、ぜひお手に取っていただければ幸いです。

--------------

さて、電子書籍後の世界について、です。
今朝リリースされたITエンジニアのための契約入門のアプリを作りながら、ふと「電子書籍が普及した後、どんな変化が起こるんだろう」なんてことを考えたりしていました。

普通の書籍が店頭に並ぶまでには、編集、装丁、印刷、流通などのコストが発生することは避けられません。
そのため、今までは、これらのコストを賄える売り上げが見込める書籍しか店頭に並ぶことはありませんでした。

ですが、電子書籍は、工夫と努力次第でストアに並ぶまでに必要なコストをほとんどゼロにまで下げることができます。
つまり、どれだけ売れるかを気にすることなく、それこそ自分が書きたいことを書いただけの本だって世界に向けて気軽に販売することが可能になるのです。

ノウハウの蓄積や技術の進歩によって電子書籍を出版する手間は今後加速度的に小さくなることは明らかなので、上記の「自分が書いた本を誰でも世界に向けて販売することができる」という事実を理解する人が多くなるにつれ、普通の書籍が存在しない電子書籍は次第に増えていくはずだと思います。

今の時点では電子書籍の品ぞろえは普通の書籍の足元にも及ばないけれど、今後も「普通の書籍を電子化したもの」ではない、生まれつきの電子書籍が増え続ければ、そう遠くない将来にこの関係が逆転するのは、ほぼ間違いないんじゃないでしょうか。
そうなれば、両者の関係は、選択肢は豊富だけど玉石混淆な電子書籍と、数は少ないけれど出版社によって品質が保証された普通の書籍といったところになるんだろうと思うのです。

そして、さらに時代が進んで電子書籍がより一般的になれば(それこそ、”普通の書籍”と言えば、それが電子書籍を指すくらいになれば)出版社は原則として紙媒体の書籍を販売しなくなり、品質を保証する機能だけを持つようになるかもしれません。
もしそうなったら、もう「出版社」という呼び名と実際の機能が食い違うことになってしまいます。

今の時点では自分でも荒唐無稽な空想のように感じるけど、こんな時代は案外すぐそこまで来ているのんじゃないかな、なんてことを考えたりしたのでした。

そんじゃ、またね〜