今月のネタは、シティーユーワ法律事務所編の「なるほど図解 独禁法のしくみ」です。

タイトルでちょっと引いてしまった方もいらっしゃるかもしれませんが、これは独禁法についてぼんやりとした知識しか持っていない人(たとえば僕のような)には最適な一冊だと思います。

具体的には、
  • 私的独占は、他の事業者の事業活動を排除または支配した結果、公共の利益に反して一定の取引分野における競争を実質的に制限した場合に成立する。
  • 不当な取引制限は、複数の事業者が共同して、相互にその事業活動を相互にその事業活動を拘束し(外形的な一致だけではなく意思の連絡が必要)、一定の取引分野における競争を実質的に制限した場合に成立する。
  • 事業者団体とは、事業者としての共通の利益の増進を目的とする事業者の結合体・連合体をいう。
  • 私的独占や不当な取引制限が競争の実質的な制限を防止するのに対し、不公正な取引方法は、公正な競争を阻害する虞のある行為を類型化し、違法とする点に意義がある
の穴をひょいひょい埋められる方には物足りず、そうでない方には最適なレベル感だと思います。(無理矢理CSSを押し込んでいるため、ブラウザによっては穴埋めにならないかもしれません。ごめんなさい。)
    いいところ
  • 記述が平易でわかりやすい
  • 見開き2pで(原則)一項目なので、自分の位置を見失いにくい
  • ガイドライン・景表法・下請法なども含めた独禁法規制の全体像を一通り眺めることができる
    いまいちなところ
  • 右ページが文章の解説、左ページが絵や図解という体裁だが、図表は有用なものが多い反面、ほとんどの絵はどうでもいいもので、何の役に立たない。(スペースを埋めたいだけなのかも)
  • 入門書ということもあって、実務に直接役立つ性質のものではない
どうでもいい絵に割くスペースに「理解度テスト」のような実用的なコンテンツを入れたらいいんじゃないかな、などの気になる点もありましたが、独占禁止法について最初に読む一冊としては、文章のわかりやすさ、内容のレベル感の面からとても優れていると思います。