磯崎さんのコラム投資契約を結ぶ際の3つの重要ポイントを読んで、大切なことだけど普段契約書を読んだことのない人には大変だよなぁ、と思ったので、少しでもこんな方々の役に立つことができればと思い、簡単なガイドを書いてみました。

その1:契約書を読む前に、この契約で実現したいことを再確認する
契約書を読みなれていない人は、契約書案が手元に届いても、いきなり読み始めるのはうまいやり方ではありません。
なぜなら、契約書を読みなれていないと、契約書の記載から条件を読み取るのはとても大変だからです。

では最初に何をすればよいかというと、それは、この契約で、自分は何を実現したかったんだっけ?ということを再確認することです。
自分は何を実現したかったのか、とは、つまり投資を受ける契約でいえば「現金を●月●日までに自分の口座に振り込んでほしい」ということであり、物品を買う契約であれば「ある商品を●月●日までに自分の手元に納入してほしい」ということです。この段階では細かいこたぁどうでもいいので、「これがなかったら契約するなんてありえん」というコアが何かを明確にしましょう。

そして、この再確認が終わったら、自分が実現したかったことが、契約書にちゃんと書かれているかを確認するしてください。
この確認作業は、「契約書に何が書いてあるかを頭から読み解いていく」ことよりもずーーーーーっと簡単なので、さくさくっと終わらせることができるのではないかと思います。

その2:自分の義務に、無茶なことが書いてないかを確認する
さて、無事実現したいことが契約書にちゃんと書いてあることが確認できたら、次は「自分の義務」としてどのようなものが規定されているかの確認です。
義務には「●●しなければならない。」というものと、「●●してはならない。」という2種類があることに注意して、蛍光ペンで自分の義務が書いてある部分にラインを引いてしまいましょう。
和文の契約では「●●するものとする。」という。日本語的にどうなの?という書き方で記述されることもあります。
 また、英文契約では、義務には助動詞「shall(禁止義務の時はmay notも)」が義務の目印になります。
そして、ライン引きが終わったら、自分の会社がこの義務をちゃんと守ることができるのかを想像してください。
想像してみて「こりゃ無理だわ」と思った義務については、削除する必要があります。
カッコつけずに「無理ですごめんなさい」と先方に伝えましょう。
なお、文句を言うと、相手方の担当者が「これは紙上の問題で、実際は無視でいいっすよ」と優しい言葉をかけてくれることもありますが、不思議なことに、いざもめ事になると、優しかった担当者の姿が見えなくなってしまったり、担当者の姿は見えても優しさをどこかへ置き忘れてしまっていることがとても多いのでぜひご注意ください。

その3:意味が判らない条項は、思い切って削除する
その1、その2が終わったら、ようやく頭から契約書を読んでもいい頃合いです。
が、結局のところ、読んでも意味のわからない記載はゴロゴロ出てきてしまうと思います。
ここで気をつけてほしいのが、「読んで意味がよくわからない記載については、なぜか自分に有利なように推測してしまう」という、悲しき人間の性です。
ですが、残念なことに、相手方が作った契約書に書いてある意味のわからない記載が自分に有利な意味を持つことはほとんどありません。
そのため、専門家に頼れないケースでは、意味が判らない条項は削除してしまった方が安全ということになります。
ガシガシ削除すると間違いなく先方からは文句を言われますが、後で振り返ってみると意味が判らない条件をのむよりよっぽどマシなことも多いので、がんばる価値はあると思います。


といったところで昼休みが終わりました。
午後もがんばりましょー。