評判はすごくいいということは知っていたけれど、ターゲット層とは違うんだろうなと自覚していたので買うまでには至っていなかったのですが、たまたま図書館で借りることができたので読んでみました。

ビジネスパーソンのための契約の教科書

読みやすい筆致と新書サイズの組み合わせで、するすると最後まで読み切ることができるのに、現場向けのテキストとしては内容の薄さを感じさせないのはさすがだなぁと感心しきりでした。
法務の担当者や法曹の方が読んでも新しい知見を得られることはない(そもそもタイトルからしてそんなことは狙っていない)んだろうけど、一方で「現場に向けてどのレベル感の情報を提供すればちょうどいいのか」の指針としてはすごく有用なんじゃないかと感じました。
契約書の条項の解説の選り分け方とか、ね。
もちろん、本来のターゲットである法務以外のビジネスパーソンには、こんなひねくれた考えをせずに素直にお勧めできる一冊です。




で、毎度おなじみの本筋とは関係のない話だけど、本書で出てくる「明らかに形式的な修正しか無いのに福井先生にチェックを依頼する会社」って、福井先生のおっしゃる「契約書を読んでいない」会社だよね(笑)
内容を確認するのと同時に「こんなの読めば依頼するような話じゃないってわかるでしょ。」ってお説教というか、指摘をしているのだろうか。
それとも、それはそれ、これはこれ、なんだろうか。