はじめに


現職では久しぶりに一人法務に戻ったこともあり、1から10まで自分でやってきたのですが、良い方がいたらアルバイトであればアシスタントを雇えることになり、bosyu経由で司法試験受験生の方を採用し、先月から稼働を開始していただいています。
実務としては反社チェック、契約書保管を始めとしたマニュアルベースの業務から、契約書の一次チェック、リサーチ、マニュアルのリバイスといった一歩踏み込んだ業務まで担当してもらっているのですが、当初の想像を遥かに超えたスピードと品質でバリバリ活躍してくれているので、(n=1なので当社に来ていただいた方が特別に良い方だったという可能性はあるものの)皆さんにもぜひおすすめしたいと思い、久しぶりにブログを書くことにしました。

司法試験受験生をアルバイト雇用するメリット


正社員よりも気軽に雇える
1人や2人で回している小規模な法務において、「もうひとり雇う」ことのハードルは非常に高いもので、それ故にギリギリまで現有戦力で戦い、疲弊しきって倒れる寸前まで採用活動を開始しないケースは少なくありません。というか、そうなるのが普通とすら言えるかもしれません。
ところが、一口に法務といってもスキルセットやマインドは様々であり、そう簡単にピッタリの人材と出会うことはできません。また、正社員を雇用するとなると、スキルだけでなくカルチャーフィットを見る必要があったり、「外すわけにはいかない」というプレッシャーから選考も保守的になりがちです。
他方、アルバイトであれば、社内手続きとしても、採用側の気持ちとしても、正社員と比べるとフットワーク軽く採用することができます。10人が11人になるときはある程度選択の幅を取れたり、妥協が許容されるところもありますが、小規模法務における増員においてはそういうわけにもいかないという事情に鑑みても、1人月未満の工数をアルバイトの方に提供してもらうことは滑らかな組織拡大のためにとても有用です。

ある程度安心して秘密情報を取り扱わせることができる
法務は秘密情報を取扱えないと仕事にならない部署ですが、何のバックグラウンドもない短期雇用の方に秘密情報を取扱わせることには躊躇してしまい、これが法務におけるアルバイト雇用のハードルの一つになっています。
この点、司法試験受験生は、秘密保持義務の意味を正確に理解できることが期待できることに加え、仮に秘密情報を漏洩してしまうと自分の将来を完全に棒に振ることになるわけで、カジュアルな秘密情報の漏洩も含めると、むしろ他部署の正社員よりも意識が高い可能性があり、秘密情報の取扱いを伴う業務を担当していただきやすいといえます。

被用者にとってもメリットがある
司法試験受験生が仕事をする際、ネックになることの一つに「勉強・試験との両立」があります。
その点、法務部員は試験に対する理解があり、いつ頃ピークが来るのか、どのような勉強しなければならないのか、また、どの程度のプレッシャーが掛かっているのかという点について、説明しなくてもわかってもらえる(それゆえに日程調整も気軽に相談できる)という点は、かなりのメリットになるのではないかと思います。
また、業務内容としても、試験科目とは関連が薄いことが多いとはいえ、法律を全く使わない業務よりも司法試験と親和性が高いのは間違いないはずです。何より、合格後に弁護士になる場合、法律事務所に勤務するにせよインハウスになるにせよ、法務部門の実務を肌感で掴んでいることは、財産になるはずです。

日本語能力が高い
ちゃんとした教育を受けた人でも、ちゃんとした文章を書けるとは限りません。
その点、論文試験の勉強を通じて文章で主張を伝えるトレーニングをしている司法試験受験生は、伝わる文章を書けることが期待できます。
法務であれば当たり前にもっているスキルですが、これをアルバイトの方に求めることができるということは非常に大きなアドバンテージだと思います。

空き時間が無駄にならない
優秀な方であればあるほど、渡した仕事をどんどん処理してしまい、「次に何をやればいいでしょうか?」という状態が生まれがちです。
普通のアルバイトであれば困ったことになってしまうのですが、司法試験受験生の場合は「この本読んでおいて」と、業務上必要になる法律実務書のインプットをしてもらうことが可能で、実務的にはこれはものすごく楽です。

良い採用をするために


採用のタイミングは、合格発表(正確には不合格発表)直後がお勧めです。
また、合格に近い方、具体的には来年合格できそうな方に来ていただく方がお互いハッピーになりやすいと思います。(まだまだこれからという方は、仕事にパワーを割くとどっちつかずになってしまうおそれがある)
採用チャネルが問題ですが、僕は会社の許可をとって自分のtwitterアカウントでbosyuを使ってダイレクトリクルーティングをしました。これは良いチャネルがあれば逆に聞きたいところです。




ではでは