Zは、YのXに対する300万円の金員の借入れに際し、その債務についての連帯保証人となるつもりで、連帯保証契約書に署名捺印したが、実際には、極度額を500万円、期間を無期限としてXのYに対する融資全てを被保証債務とする連帯根保証契約書に署名捺印させられていた。
 契約締結から5年後、Yに対する貸付を500万円まで増額していたXは、Zに対し、上記根保証契約を根拠として500万円の支払請求をしてきた。


以上の事実を前提として、下記の設問に答えなさい。
設問(1)
 根保証の性質について、通常の保証と比較しながら説明しなさい。
設問(2)
 Zが、500万円の支払義務について争おうとする場合、その理由として考えられるものについて説明しなさい。
(ビジネス法務 2004.5 122p)


5/14 一度目

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 根保証とは、特定の債権者及び債務者の間に発生する一定の範囲に属する不特定の債務についてなす保証をいう。
 この根保証は、特定の債権者及び債務者間で複数の債権債務関係が発生しうる場合において、各債務への保証を容易にすることを目的とした制度である。そのため、根保証は、通常の保証と異なり、不特定多数の債務を主債務にすることができるという性質を持つ。
 また、根保証は、通常の保証と異なり、主債務が特定されないため、保証人の利益が不当に害されることの無いよう、極度額によって保証すべき範囲を限定しているという性質を持つ。
 さらに、根保証は、通常の保証と比較して保証人の負担が大きくなりがちであり、保証人と主債務者との間の人的信頼関係が高度に求められることから、相続の対象にならないという性質を持つ。

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1.保証契約の錯誤無効を理由とする場合
 まず、Zは、本問の支払義務の根拠となった極度額を500万円、期間を無期限とする連帯根保証契約を締結する意思は無く、錯誤(95条)があったといえる。しかし、連帯保証契約の重要性に鑑みると、署名捺印前に契約内容を熟読すべきといえ、契約内容を誤認してしまったことは重大な過失(同条但書)であり、錯誤無効を理由とすることはできない。

以上
    書いた後の感想
  • 根保証なんてわかるわけないよ・・・
  • 支払義務を争うったって、これでZが支払義務を免れたら、債権者がXにとってあまりに酷じゃないの?
  • いつまでたっても確定しない根保証はひどいと思うけど、公序良俗無効とまではいえないかなぁ。じゃぁ、どう処理すればいいんだ?うぅん・・・?

    模範解答を読んだ後の感想
  • 設問(1)で保証債務の消滅の話を書くのを忘れてる。
    これはヒジョーにまずかったと反省。
  • この問題文から詐欺をもってこいというんですか・・・(じゃぁ何で強迫はないの?)
  • 期間が無期限の根保証も一定の場合は有効という判例があったなんて知りませんでしたよ。つうか、知ってた人はどのくらいいるんだ?
  • ビジ法の場合は、争う理由を挙げろといわれたらほんとに理由だけ挙げればよくて、それが認められるかどうかについては触れなくてもいいんだね。知らなかった。