昨日の夜、奥さんの実家でちゃんちゃん焼きをごちそうになって家に戻ってみると、中学時代の同級生から留守電が入っていた。

用件は、同級生が亡くなったということだった。
酒を飲んだ帰りに電柱にぶつかって即死だったそうだ。

同級生とはいえ10年以上会っておらず、しかも同情できない死因だったこともあって、自分でも意外なほど何も感じなかった。

今日のご飯はシューマイだよ。
へぇ。
ドラクエの新作が来月発売だよ。
へぇ。
中学のときの同級生が死んだよ。
へぇ。


「人はいつから大人になるのか」ということを考えたとき、多くの人にとって「あ、この瞬間だ」という、劇的な一瞬があるんじゃないかと思う。
それは、両親の離婚であったり、生きていく気力が奪われるような失恋であったり、人生をかけたプロジェクトの成功であったり、大切な人の死であったり。
そんな劇的な一瞬を何度かやり過ごす事で、坂道ではなく、段差の大きな階段を上るように大人になっていくんじゃないだろうか。
少なくとも、僕は、そんなふうにして、ぎこちなく「大人」に近づいていった気がする。
そして、今、中学の同級生が死んだことに、1μmも心を動かされなくなった。

こうやって、生きる事がだんだんと辛くなくなっていく事が「大人になる」ってことなのかな、なんてことを思った、月曜の夜でした。