2023年09月

昨日、法務部スベースという名前で世古さんとやっているpodcastで気づいて大興奮したのですが(大興奮している様はこちらからどうぞ)、アレオレには2種類あるみたいなんですよ。みなさん、ご存知でした?

1つ目は、あれ俺詐欺のそれで、もはや説明不要だと思いますが、要は手柄の横取りってやつですね。で、今回存在に気づいたのはもう一つのアレオレで、それは「あれやったの俺たちなんだよね」の略です。

左利きのエレン(ジャンプ+で読める&Netflixにドラマ化された作品があります)の登場人物に「流川俊」がいます。彼はコピーライターを志望していましたが願いは叶わず広告代理店で営業を担当しています。
天才アートディレクターの神谷は、制作したCMがカンヌで受賞したことを、担当営業だった流川に電話で知らせて、それを聞いた流川は「おめでとうございます!」と喜ぶのですが、これを受けた神谷の一言が痺れるのです。
おめでとうじゃねえよ。やったな、って言え
〜Netflix版第4話より

神谷さんは、「このプロジェクトは、俺たちの仕事だ」と言っているんですよね。
これを受けて流川は、自分の仕事に強い誇りを持てるようになります(その直後にどん底に突き落とされるわけですが、まぁそれはそれとして)

こんな具合に、あれは俺たちがやった仕事だと、自分事として語れる人が多いプロジェクトは良いプロジェクトだと思うし、そういう人を作れるかは、マネージャーの腕にかかっているんですよね。
神谷さんのような一言を、伝えるべきタイミングで伝えるべき人に伝えられる、そして、アレオレな人をたくさん生み出す、そんな人に自分もなりたいな、と強く思ったのでした。
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今日が現職の最終出社日でした。
次の会社は来月からです。というか、来週からです。

今回は4年9ヶ月と自分にとっては異例の長期間在籍でしたが、要所要所で発生した組織再編とM&Aの影響で、職務経歴上の在籍企業としては新たに3社分獲得することができ、在籍企業獲得効率としてはなかなかだったのではないかと思います。
伝わらないとちょっと怖いので念のために申し添えておきますが、これは自虐です。こんなのが良いことなわけが無い。

なお、今度こそこれが最後の転職になるんじゃないかって気がしています。
もう誰にも信じてもらえないかもしれませんが、ここまで強い確信を抱いたのは、実に4年9ヶ月ぶりです。
今度は本当に、最後だと思いますよ。たぶん。

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せっかくだから、うちのチームのどこが素晴らしいのかを書き残しておこうと思う。

やると決めたことを、きっちりやる


のっけから校長講話みたいなつまらないタイトルになってしまったけど、これを徹底できるチームは珍しいし、強いな、ということを改めて実感した。
タスク管理をAsanaでやろう。細かいタスクもAsanaに登録しようと声をかけたら、翌週からAsanaでタスク確認ができる状態になっている。ドキュメント作成を伴う案件管理は全部Hubbleにすると決めたら、もれなくHubbleに載ってくる。業務手順は口伝ではなくマニュアルで引き継ぐというルールを設けたら、マニュアルがどんどん作られて、更新されていく。
組織が方針を転換するときは、普通は船のようにゆっくり方向を変えていくものだけど、うちのチームは自動車のように「キュッ」とハンドル操作に即時反応して方針転換できる印象がある。

タスクがどんどん拾われていく


これは少人数のチームだから実現できていることだという自覚はあるけど、少人数のチームであれば常にこういう状態になっているわけではないということもまた事実なので、やはりうちのチームの良さの一つだと思う。
うちのチームの未アサインタスクは、基本的に立候補でアサイン先が決まっていく。なんとなく「これはこの人の案件だよね」というふんわりとした分担はあるけど、別に業務範囲を限定を掛けているわけではないので、今回は私がやっていいですか?というやり取りもよく発生している。
更に良いと思うのが、たくさん業務を処理する人に対する感謝がメンバーから出てくるということ。昨日ワークフローたくさん確認してくれてありがとうとか、今週タスクたくさん引き取ってくれてありがとう、とか。
こういう一言をちゃんと言える人と一緒に働けることは、とても素晴らしいことだと思う。

素直さと貪欲さ


法務未経験のメンバーが2人いるんだけど、この2人は1年でちょっとびっくりするくらいに色々なことができるようになった。
法務のバックグラウンドを持たないので知識面ではまだ足りていないけれど、逆に言えば、知識面以外については経験豊富な法務メンバーと比較しても全く見劣りしないんじゃないかと思っている。この異常な成長を可能にした要素は色々あるのだろうけど、一番大きかったのは素直さと貪欲さなんじゃないかと思う。
ダメ出しをすると、理由を確認して次に活かそうする。未経験の業務を「これやってみない?」と振ったら、負荷の状態で引き受けられない場合以外は「やってみます」と即答が返ってくる。
こういう優等生的なことだけでなく、「調子はどう?」と聞かれて、イマイチなときには「イマイチですね」と応えてくれるのも、マネージャーとしては本当に助かっていた。

どんどん進めていくが、勝手には進めない


当社の会議体事務局のタスク処理は並列処理が可能になっていて、15くらいのタスクを手分けして30〜60分で処理している。meetでつなぎながら各自別の作業をしている様は異様ではあるけど、同時に圧巻でもある。
作業中に判断が必要なポイントが出てきたら「これ、どうしましょう」という声かけがあり、その場で議論&判断がなされて処理されていく。
こんな感じで、会議体事務局のタスクだけでなく、日々の依頼対応も処理されていく。担当者が、ルールに当てはめて判断できるところはどんどん自分で判断して進めるが、ルールに当てはめて判断できないことが出てきたら、きっちり止めて、意思決定を求めてくる。だから、任せる方も安心して任せていられる。
もちろん判断を間違えることもあるけど、そんなことは担当者が誰であっても起こりうることなので、大した問題ではない。というより、この自律的な業務処理に水を差すくらいなら、多少の判断ミスなんて喜んでスルーしたくなるような気持ちよさを、うちのチームの業務遂行には感じている。

ほんとうに、素晴らしいチームだな、と思うよ。
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現在の勤務先では、行動指針よりも細かくて具体的な「しぐさ」のガイドラインみたいな位置づけで、「日々の業務ルール」というものを明文化しているんだけど、「設けて良かったな」と思えるものと、「あまり意味なかったな」というものに分かれたので、振り返ってみようと思う。

良かったもの


催促やリマインドは、必要があれば、相手の状況を踏まえずに、いつでも、何度でもする


昨日リマインドしたから、連日はさすがに・・・みたいな遠慮は無駄の極みではあるけど、同時に自然な心情でもあるので、「やって良いんだよ」ということを明確に宣言する意味があったと思う。
催促やリマインドって、もらう方は基本ありがたいものだから、する方は遠慮する必要なんて全然ないんだよね。

急ぎの連絡、話した方が早い案件はすぐに電話やhuddleをする。事前調整不要。取れないときは受けた側がコントロールする。取らなかった/取れなかった場合はコールバックする。


法務全員が顔を合わせるのは歓迎会・送別会などのイベント時か、惑星直列みたいにたまたまタイミングが揃った時、みたいな現職では、どうしても非同期コミュニケーションを主にせざるをえないけど、話せば30秒で終わることも、slackだといつ終わるか読めないし、こういうのは大きなストレス源になってしまう(ちなみに、「slackはすぐ見てもらえる・返事をもらえることは期待しない」という業務ルールもある)。
リモートだと今電話して良いタイミングかはわからないので、これを明文化しないと、緊急時でもなければ電話やhuddleをするのはためらう人が多かったのではないかと思う。同時に、受ける方がスルーする選択肢を持っていることも重要だと思う。

謝らなくて良いことについて、謝罪しない。


このルールが必要なほど、着任当初は「すみません」がめちゃくちゃ多かった。謝らなくても良いことについて謝罪する場面のほとんどは、感謝に代えることが可能なので、セットで「謝る代わりに感謝していこう」って声掛けをしていた。謝られても全然嬉しくはならないけど、感謝されると嬉しいものだからね。

法務内では、共有してはならない情報以外、息をするように共有する/共有した≠認識された


情報の流量がかなり増えた。あと、情報の偏在も少なくなった。情報管理の手間も少なくなった。取りこぼしが拾われるケース(あれの話じゃないですか?みたいな)がちょくちょく発生した。
あと、情報の流量が増えた際に「前に共有しましたよね?」みたいな詰めが発生すると重荷になるので、後段も結構重要だったんじゃないかと思う(これは想像)


ワークしなかったもの


業務で参照する書籍は以下の条件(定価&法務書籍サブスクに収録されていない&買ったらslackで報告)を満たせば事前確認不要で購入OK


考えうる最も緩いルールにしたつもりだったんだけど、全然書籍購入は進まなかった。
むずい。

セミナーは、無料のものは業務と全く無関係でなければ事前確認不要で受講OK。有料のものも、業務上の必要性があれば基本承認するので迷わず申請する。


これもかなり緩いルールにしたつもりだったんだけど、全然セミナー受講は進まなかった。
むずい。

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