自明のことですが、Slay the Spireは名作です。
なにしろ、おもしろいというだけでなく、マネージメントも学べてしまうのですから、最高です。

今回のエントリーでは、またもやエアロバイクを漕ぎつつSlay the Spireから学んだマネージメントの要素を振り返ってみようと思います。

今の手札で戦うしかない

スレスパは手札を出して戦うカードゲームです。つまり、手札にないカードは使えません。
そして、毎ターン持っている手札を全て使えるわけではなく、ターンごとに使えるのは配られる6枚+強化で足した枚数だけなのです。
あー今あのカードが手元にあればうまくいくのに、と思っても無意味です。だって、手元にないんだもの。
マネージメントも同様で、彼が今いてくれたらな、とか、自分が英語をスラスラ喋れたらな、とか思っても無意味です。あなたが今持っている手札でなんとかするしかないのです。
マネージャーにおけるmanageは「管理」を意味しません。その意味は「なんとかする」なのですから。

勝ちパターンは一つではない

スレスパはキーとなる強いカードを持っているだけで勝てるというゲームではなく、キーカードを活かすためのカードやレリックの組み合わせと相まって、勝ちパターンを作って始めて勝てるようになるゲームです(カードゲームは基本的に全てそうですよね)
そして、どんなカードやレリックをひくかはランダムなので、run(1ゲームの単位)ごとに勝ちパターンを変える必要があります。というか、状況に合わせて作りにいく勝ちパターンを変えないと、勝ち続けることができないのです。
マネージメントも同様で、チームの状態や外部環境に合わせてやり方を変えなければ頓挫してしまいます。自分の勝ちパターンに寄せるのではなく、今のチームにとっての勝ちパターンを見つけて、それを実装する必要があるのです。
自分が持つ勝ちパターンにハマった時は勝てるが、ハマらないときは負けるようではメンバーが辛すぎます。内在する固定観念やバイアスと闘い、勝ちパターンの引き出しを増やし続けましょう。

準備がいまいちだとがんばっても勝てない

今の手札で戦うしかないということの裏返しですが、手札やポーションやレリックが揃っていない状態・勝ちパターンを作れていない状況でボスやエリートと戦っても勝てません。戦う前から負けが決まっているのです。
マネージメントも同様で、平時にちゃんと準備をしていなければ、問題が発生したときに対処することができません。平時も、後から振り返ると、常に戦前なのです。

準備しても常に勝てるわけではない

ここが大切なのですが、カードの引きが悪かったり、勝ちパターンと相性が悪い強敵と当たってしまうと、デッキ(手持ちのカードのセット)をどんなにうまく作れていても負ける時は負けます。でも、それでいいのです。負けたら次のrunを始めればいいだけなのですから。
マネージメントも同様で、どんなに準備をしていても、予想もしていなかった事態や考慮漏れや判断ミスにより、必ずどこかで酷い失敗をすることになります。でも、それでいいんです。ひとしきり振り返ったら、次のrunを始めればいいんです。

何かを得るためには何かを諦めなければならない

エリートと戦うとレリックを得られるのですが、高い確率で大きなダメージを受けるとこになりますし、エナジー(カードを使う際に消費されるリソース)を増やすレリックは必ず大きなデメリットを伴います。キャンプでカードをアップグレードしたければ、代わりに体力を回復する機会を諦めなければなりません。
これらのダメージやデメリットを負いたくないといって避け続けていると、勝ちパターンを作らないままに敵が強くなり、ジリ貧になります。
マネージメントも同様で、みんなにいい顔をしたり、抱えている組織課題を全て解決しようとすると、どこかで破綻してしまいます。何かを捨てなければ、何かを得ることはできないのです。

使い方が下手だと強いカードも使い物にならない

スレスパの攻略サイトを見ると、自分が使えないと思ってスルーしていたカードが実は相当な強カードだったことが判明することがあります。要は、カードの使い方・活かし方がわからずに「使えない」と判断していたってことです。
もちろんその逆もあって、自分の勝ちパターンにハマっているから便利に使っていたカードが、実は普通の使い勝手のものでしかないこともあります。自分の勝ちパターン自体がへぼい時が典型です。悪いのはカードではなくあなたの方なのです。
マネージメントも同様で、全然ダメだと思っていた人や、他所でそう見なされていた人が、使う人が変わると大化けするということは珍しくありません。また、あなたが優秀だと思っていた人が、単に(へぼい)あなたとの相性が良かっただけの普通の人ということもあり得るのです。

なんとかなれと祈ってもどうにもならない

引きが悪く、イベントもイマイチで、「あー、これは完走できないな」という予感がしてきたとき、漫然と先に進んでもその予感の通りに負ける未来に辿りことになります。
なんとかなるといいなと思っていてもどうにもなりません。なんとかするのはあなたであり、なんとかできるのもあなただけなのです。手札と盤面をもう一度眺めて、勝ち筋を探しましょう。仮定に仮定を重ねても構いません。もしこうなればうまくいくかもしれない、という道筋を見出す前に足を踏み出すのは、目的地の場所を確かめずに歩き始めることと違いはないのですから。

所詮はゲーム

くどくど書いてきましたが、どんなに名作であろうとスレスパは所詮ゲームの一つに過ぎず、あなたの人生ではありません。
マネージメントも同様で、所詮は会社などの特定の組織における役割の一つに過ぎず、あなたの人生そのものではありません。楽しければ楽しめばいいし、合わなければやめちゃえばいいんですよ。そんなもん。

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