日々産み出されては電子の海へと消えていく、それがblogの悲しい定め。
せめて、名言を見つけたら、そっと記録しておこう。
そうすれば、少なくとも僕は、繰り返し読めるから。

その6はOPEN−EYES ジェンダーとセクシュアリティを考えるさんの禁酒法と一対関係 04 06/15より
一対関係が正しいと鵜呑みにする善意の人間が、結局自由で開かれた男女関係をもちにくくしている。
自由に楽しく飲む酒が旨いように、自由に楽しむセックスは気持ちよい。
当たり前のことだが、そのことを知っている人は案外少ないように思う。


読んでまず、「なるほどね」と思う。
だけど、そう思った直後には、「いや、でもさぁ・・・」と反論したくなってしまう。
この脊髄反射的というか本能的な反論欲求はどこからくるのかなぁ、と、おべんとうを食べながら30秒ほど考えてみたんだけど、いや、まぁ、実に簡単なことだった。
それはつまり、「このロジックは、いいオトコといいオンナにしか適用できない」ということだ。

「1人の男に1人の女」という前提が崩れてしまったら、すごくかわいい子が、「タクヤのこと好きだけど、タクヤはシズカとつきあってるから・・・」なんて理由であきらめてしまうことがなくなってしまう。
それはつまり、「タッキー&翼&20人の妻」という状況であり、また、「与謝野晶子と31人の男達(同時進行)」という歴史であり、もしかしたら、「アリババと40人の本命彼女」という童話ってことになる。
そんな世界で、どこの物好きが「ふつーの(場合によってはそれ以下の)奴をお相手にしよう」なんて思うんだ?まったく。

多分、「1人の男に1人の女」って暗黙のルールは、エジプトとかメソポタミアとかに住んでたもてないオトコともてないオンナが焼きうどんを肴に安い焼酎を飲みながら話し合って決めたんだと思う。そうに違いない。
で、そんな古代のルールをなぜ現代になっても維持しているかってことだけど、そりゃ、もちろん、僕を含めて世の中ってのは、もてないオトコともてないオンナが大半を占めてるからなんだろう。
めでたい。いや、まったくもって、めでたい。

しかしまぁ、今回の名言は、村上龍が書いたのかと一瞬勘違いしてしまうほど、切れ味が鋭くて、力強くて、しかも非情だったと思う。
おねがいだから、もう少しやさしくしてください。


【名言度】
斬新度:90%
納得度:30%
役立ち度:20%
あぁ、こんなセリフ、いつかは言ってみたいなぁ度:120%