
2026年は日本の契約法務のやり方が大きく変わる1年になるだろうと予想しているので、1年後の答え合わせを楽しみに、柄にもなく未来予想をしてみようと思います。
1.人間の役割は「書く」から「指示」「調整」にシフトする
AIの契約書ドラフティング能力は、chatGPT5.2/Gemini3の時点で、既に標準的な法務担当者のレベルに相当程度近づいており、対応できる幅の広さを加味すると既に凌駕しているとも言える状態にあります。
2026年は当然ながら今よりもAIの契約書ドラフティング能力は高くなるので、必然的に契約書はAIにドラフト又は修正させ、人間はその仕上げをする、という役割分担が主流になります。
その結果、これまでは「書く」能力が重視されていたところ、「(AIに)指示する能力」の重要度が高くなります。
また、AIの進化とともに、AIが乗っかるツールも劇的に進化し、契約審査は、ツールの支援を受けながら行う場合とそうでない場合とで生産性と品質に大きな差が出るようになります。
2.プレイブック/契約審査基準の拡充の優先度が上がる
前述のとおり、AIの契約書ドラフティング能力は人間を凌駕するわけですが、自社特有の前提条件の折り込みを行えるようになるわけではありません。
そこを補うのがプレイブックということになり、これまでは人間が参照するものだったプレイブックは、AIに食わせるものという位置づけに変わると同時に、「あったらいいよね」から「なくてはならない」ものに昇格します。なにしろ、これがないとAIによるドラフティングの精度が上がらないわけですからね。
この流れに乗って、プレイブックに関するセミナーや記事が今以上に増えるのではないかと思いますが、現時点では
と
の2本を読めば十分だと思っています。
なお、本来はCLMがここらへんを支援すべきだと思っており、ずーーーーーーーーーーっとその期待をお伝えしているつもりなのですが、今の調子だと2026年もここは実現しないだろうな、とも思っています。(なので、予想としては入れられない)
必要な情報は、全部中に入っているのにね…
3.契約書の精度は総じて高くなる
今でも目を疑うようなひどい品質の契約書は少なくありませんが、それはひとえに最初にドラフトした法務担当者の力量不足によるものであるはずなので、ここがAIによって底上げされることで、「一目でわかるひどい契約書」を見かける機会は、「以前からこの雛形でやってます」系を除くとかなり少なくなります。
他方、パッと見はおかしくないが、条件設定が実態に合っていなかったり、大切な条件が抜けているような契約書は今後も残り続けます(わかっている人による適切な調整が入らなかった契約書)
いかがでしょうか。
1年後なので固めの予想にとどめたつもりですが「そうはならない」や「これもありそう」などがあればぜひ教えて下さい。